文系DXスタジオ AMUのDXスタートアッププランは「業者に丸投げして、結局誰も使わなくなるシステム」を作るものではありません。 優秀なAI(Gemini)や使い慣れたWord、スマホで動くLINEを使い、 「自社で情報発信をコントロールする力」を身につけていただく伴走型インハウス支援モデルです。
第4記事:「製造と手配」は外部化せよ! 自社印刷機を動かさないという逆転の発想
狙い: 自社工場・印刷機への執着を捨て、アセットライト(資産を抱えない)経営の利点を伝える。
主な目次案:
小ロット印刷とポスティング調整が自社利益を食いつぶすメカニズム
ポスティング会社との調整・トラブル対応・納品工数を「ゼロ」にする
印刷・配布は「ラクスルポスティング」をインフラとして使い倒す
工務の残業代を削減し、社内リソースを「企画・分析」へ全集中させる
「せっかく数千万円かけて導入した自社の印刷機があるのだから、自社で刷らなければ損だ」
多くの印刷会社で経営陣や工場長が口にする言葉です。自社工場と機械設備を所有していること自体がプライドであり、競合に対する差別化の源泉だと信じられてきました。
しかし、小ロット化と短納期化、そして人手不足が加速する現代において、「自社で製造し、自社で手配する」というこだわりが、実は自社の利益率を最も圧迫している原因だとしたらどうでしょうか。
本稿では、自社工場への執着を捨て、印刷・配送のオペレーションを外部化(アセットライト化)することで、いかに社内の負担を減らし利益率を爆発的に高めることができるか、その逆転の発想を解説します。
1. 小ロット印刷とポスティング調整が自社利益を食いつぶすメカニズム
数万部単位の大型案件であれば、自社機を回すことでスケールメリットが働き、十分な限界利益が得られます。しかし、前述した通り、現在の主流は「エリアを絞った数千部単位の小ロット案件」です。
小ロット案件を自社の大型印刷機で対応しようとすると、以下の悪循環が発生します。
準備・洗浄の手間の増大: 刷る時間よりも、版の取り付けやインキ洗浄、紙替えのセッティング時間の方が長くなり、実質的な生産効率が著しく低下する。
紙ロスと人件費の過大発生: 少数の仕上がりに対して発生するヤレ紙(準備用紙)やオペレーターの拘束時間を考慮すると、社内原価(真のコスト)は売上高をあっさり上回ってしまう。
これに加えて、自社でポスティング手配を行う場合、地元の配布会社とのやり取りや配布スケジュールの調整、見積もりの作成といった作業が発生します。「手間ばかりかかって粗利は数千円」という案件のために、工場と営業の双方が多大な社内リソースを消費しているのが実態です。
2. ポスティング会社との調整・トラブル対応・納品工数を「ゼロ」にする
自前でポスティング業務を受託するリスクは、見えないオペレーションコストの増大にあります。
配布エリアと納期の調整: クライアントの希望エリアと配布会社の担当ルートをすり合わせ、搬入日を確定させる電話やメールの往復。
納品・検品作業: 自社で刷り上った印刷物を検品し、ポスティング会社へ指定の形態(帯留め・折加工等)で納品・配送する手間。
配布トラブル対応: 「届いていない」「投函禁止物件に配られた」といったクレームが入った際の間に入った事実確認と対応。
これらの手配業務にかかる人件費を計算したことがあるでしょうか。時給換算で4,000円〜5,000円相当の社内スタッフが数時間を費やせば、それだけで1万〜2万円のコストが吹き飛びます。
つまり、自社で印刷し、自社でポスティングを手配すればするほど、「手配の摩擦コスト」によって利益が残らない構造になっているのです。
3. 印刷・配布は「ラクスルポスティング」をインフラとして使い倒す
この「手配と製造の泥沼」を一瞬で解決する手段が、「ラクスルポスティング」の全面活用です。
ラクスルポスティングは、全国の印刷工場とポスティングネットワークをクラウド上で一括管理・自動化している巨大なプラットフォームです。Web上のUI(操作画面)上で、希望のエリア、部数、配布期間、用紙サイズを選ぶだけで、印刷から現地ポスティングの手配までが数クリックで完結します。
これを自社の「最強の外注工場・物流部門」として位置づけ、使い倒すのです。
自社で印刷機を動かす必要も、地元の配布会社と何回も電話で調整する必要もありません。印刷・配送という物理的リスクと手間の伴うオペレーションをすべてラクスルに丸投げ(外部化)することで、手配にかかる社内工数を限りなく「ゼロ」に近づけることができます。
4. 工務の残業代を削減し、社内リソースを「企画・分析」へ全集中させる
「印刷・配布を外部化したら、自社の存在価値(利益)がなくなるのではないか?」と不安に思う必要はありません。むしろ逆です。
印刷と手配という「低粗利で手間のかかる作業」を外部に切り離すことで、社内の工務や制作、営業の残業時間を大幅に削減できます。浮いた時間と体力という貴重なリソースを、最も価値の高い「インハウス戦略企画」「コンテンツデザイン」「効果分析代行」という知恵の領域に全集中させることができるようになります。
自社は「印刷工場」から、プラットフォームを自在に操る「マーケティング&コンサルティング集団」へと進化するのです。資産(機械や自社配送網)を過剰に抱えない「アセットライト経営」こそが、高い利益率と持続可能性をもたらします。
次回は、このアセットライトな体制でクライアントに提供する「粗利80%を実現する具体的な3つのコンサルティング商品」について詳しく解説します。
第1記事:なぜ「安売りと短納期」に追われ続けるのか? 地方印刷会社が直面する構造的限界
第2記事:検索では辿り着けない「真の課題」とは? AI壁打ちで紐解く業界のミクロとマクロ
第3記事:全世帯配布はもういらない! 顧客の反響を倍増させる「エリアマーケティング」の衝撃
第4記事:「製造と手配」は外部化せよ! 自社印刷機を動かさないという逆転の発想
第5記事:「粗利80%」を実現する! 印刷会社が売るべき「3つのコンサルティング商品」
第6記事:クライアントを納得させる「ラクスル活用型直決済スキーム」の運用実務
第7記事:二次元コードで「紙の反響」を可視化! 成果を見せるデータアナリティクス手法
第8記事:営業提案が変わる! 地方個店(専門店)の心を掴む「勝てる提案書」の作り方